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東京と千葉の県境に位置するシーサイドコース。高層ビルを見ながらのプレーは他のゴルフ場では味わえない

若洲ゴルフリンクスは、東京湾に突き出る形で造成された埋め立て地に作られたゴルフコース。三方を海に囲まれた、シーサイドコースである。

位置するのは、東京都と千葉県の県境。対岸には「東京ディズニーランド」（千葉県浦安市）が見え、海方向には東京湾の新たなランドマークとなった新大橋「東京ゲートブリッジ」がかかる。また近くにある東京ヘリポートからはときおりヘリコプターが飛び立ち、遠くには高層ビル群なども見える。そういう意味では、他のゴルフ場では味わえない都会的な異次元のロケーションが堪能できるゴルフ場である。交通の便もすこぶる良い。車での来場はもちろんのこと、電車を使った来場も便利だ。ＪＲ京葉線と東京メトロ有楽町線が乗り入れる新木場駅から車で約5分の場所に位置し、新木場駅にはクラブバスが運行されている。

開場は、1990年（平成2年）。東京都が埋め立て地を利用して整備した若洲海浜公園の一角に作られた、東京都が所有する公営ゴルフ場である。

コースは、18ホール／6906ヤード・パー72。埋め立て地に作られたため、コースは極めてフラット。高低差はあまりない。コース設計は、プロゴルファーの岡本綾子とコース設計家の川田太三の共同設計。フラットな地形を生かした、ブラインドホールがほとんどないコースに仕上がっている。シーサイドコースでリンクスという名がついていることから、全英オープンが開催されるスコットランドのリンクスコースを思い浮かべる方が多いと思うが、実際のコースはそのような雰囲気とは異なる。フェアウェイとグリーンにはアンジュレーションがあるものの、コース内にはホールをセパレートする大量の樹木が植えられ、池もある。そのため全体的な雰囲気は林間コースに近い。しかしながらシーサイドコース特有の海風が吹く。海風の方向は季節や時間により変わり、ホールをセパレートする木の間を容赦なく吹き抜け、プレーに大きな影響を及ぼすのである。

ところで、2016年のリオデジャネイロ・オリンピック（ブラジル）で、ゴルフがほぼ1世紀ぶりにオリンピック種目に復帰する。2020年のオリンピック開催地としては東京が立候補しているが、そのときの競技種目にも当然ゴルフが組み込まれる。東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会は当初、「若洲ゴルフリンクス」をゴルフの競技会場として予定していた。同コースは過去に男子トーナメントの「ポカリスエットオープン」（1996年）、女子トーナメントの「イエローハット東京レディース」（1996～1998年）が開催されており、コース的には、オリンピックの競技会場として申し分ないと評価された。しかしながら埋め立て地という限られた場所に作られた18ホールから成るコースのため、最終的にギャラリーの収容能力に限界があると判断されて断念。36ホールを有する「霞ヶ関カンツリー倶楽部」（埼玉県）にその座を譲っている。

基本情報

コースレイアウト

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