狭山ゴルフ・クラブ研修会
コース・クラブハウスともに安らかで落ち着いた雰囲気。2016年には「日本オープン選手権」の開催が決定したコース
狭山ゴルフ・クラブは名門への地位を着実に歩んできた。1959年(昭和34年)の開場後、武蔵野の面影を残す格式のある倶楽部として上質なゴルファーに親しまれ続け、2005年(平成17年)に平屋だった旧クラブハウスの自然に溶け込む佇まいのイメージを残した新クラブハウスの誕生後、東・西コースを使用して、2008年(平成20年)にナショナルオープンの「日本シニアオープン選手権」(優勝・中嶋常幸プロ)が行われ、2010年(平成22年)には日本のチャンピオンシップコースを選んで開催する「ダイヤモンドカップゴルフ」(優勝・金庚泰プロ)の舞台となり、さらに2016年(平成28年)には「日本オープン選手権」が開催されることが決定した。「日本オープン選手権」はナショナルオープンの舞台に相応しい難易度とキャパシティーのあるコースを有する、日本を代表する歴史と風格を誇る名門倶楽部だけが舞台となる資格を得られる競技だけに、名実ともに名門倶楽部としての地位を固めたことになる。
狭山GCの素晴らしさは、クラブハウスの雰囲気もコースの佇まいも、泰然自若としていることだ。コースからはマウンドがあるために平屋に見える新クラブハウスは木の質感が漂う明るく開放的なもので、フロント棟からブリッジでつながる実際は2階のレストランからは緑溢れるコースを望める。1階のロッカールームも明るく機能的。そのままキャディーマスター室前に出ることもでき、練習場へも行きやすい。
コースは1963年(昭和38年)に現在南コースの9ホールが増設されて27ホールで営業されているが、当初は手前が高麗、奥がベントの1グリーンだったものを1978年(昭和53年)に高麗とベントの2グリーンに改修。その後、水はけの良いサンドグリーン化や池の新設などの改造を行い、2006年(平成18年)には高麗グリーンもベントにして、Aベント、Bベントの2グリーンベント化へ移行。チャンピオンシップコースとして生まれ変わり、前述のトーナメント開催を実現した。
本グリーンのAベントでの東コースは3,421ヤード(レギュラーティーからは3,187ヤード)、西コースは3,455ヤード(レギュラーティーからは3,266ヤード)。東コースの1番は507ヤード(レギュラーティーは497ヤード)のほぼストレートのパー5ホールで比較的パーを取りやすいが、東コース、西コースともがともに池絡みもあって難しい。東コース9番は446ヤード(レギュラーティーから418)と距離もたっぷりのパー4ホールで、グリーン右手前に池が広がっている。西コース9番は529ヤード(レギュラーティーから508ヤード)のパー5ホールで、こちらはグリーン左手前に水面がある。気持ち良く最終ホールをホールアウトできる人は少ない。